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【第26回】香港で、自分の価値を仕事にする—マキコの実録コラム

夫の香港駐在をきっかけに、自身のキャリアを再構築しようと決意したマキコさんの香港で個人事業主として奮闘する日々を綴る実録コラム。
海外で働くことに不安を感じている方、日本での経験が通用するのか悩んでいる方にとって、リアルな体験談はきっと参考になるはずです!

目次

【第26回】同じオファーなのに……求められているものが全然違った?!

香港でお仕事をしていくコツ、のお話、続いています。

前回は、オファーをいただいたものの、「当日のイメージがつかめない!」というところから、実際に現地へ行き、担当者と会い、当日のイメージを膨らませていったお話をしました。

前回記事はコチラ!

そして、そこでもう一つ気づけた、とても重要な「あること」。

それは、

「なんのために、筆文字アートをオファーしたのか?」

いただくオファーは同じように見えても、話を聞いていくと、クライアントが筆文字アートに求めているものは、全然違ったんです。

大きく分けると、次の3つでした。

販促・学び・癒し

3つのポイント

販促―お客様に喜んでもらう、来店のきっかけをつくりたい

商業施設や企業、店舗などでは、「販促」を目的としたものを求められました。

新規顧客やイベント用のプレゼント、商品のデモンストレーション、ワークショップを来店の目的になどなど。

全てはその施設を利用するお客様に喜んでもらうためのプレゼントや特典として使いたい、というオファーです。

<そうなると、筆文字アートは、その販促を盛り上げる脇役>

脇役、なんなら、黒子な感じで、その販促が成功するように、寄り添った内容が求められます。

学び――新しい技術を身につけたい

学校や職業訓練校、学童施設、福祉関連施設などでは、新たな「学び」としてのワークショップを求められました。

香港では、よりよい就労条件を求めて転職することも多く、「資格をたくさん持っている」「できることがたくさんある」ことが有利に働く、という意識がとても強いように感じます。

そのため、何かを習う時にも、資格を取る。そして、取ったら、きちんと認定をもらう。

「私はこれができます」と証明できることに、大きな意味があるのです。

ワークショップの限られた時間内で資格認定まではできませんでしたが、「ある程度は書けるようになるところまでやってほしい」「ちゃんと技術を提供してほしい」というリクエストがありました。

毎回の取れ高は必須!

複数回の開催で教える場合、通常ならまず基礎をしっかり練習する時間、その後、作品制作時間へと進みたいところですが、香港で求められたのは、毎回のワークショップごとに、必ず作品を作ること。

いわゆる、「取れ高」とでも言いましょうか。
「今回は、これができました!」というものを、毎回、作品として残さないといけないんです。
練習だけで終わる日があってはダメ。

ここは、日本と香港との違いを大きく感じたところでした。

癒し――アートは心の癒し、心の栄養

ここが、香港で筆文字アートに求められる、とても大切な要素。

それが、「癒し」でした。

文字を書く時の集中、無心になる瞑想的な時間。自分を癒したり、元気づけたりする言葉を形にして、作品として残す。

そんな癒しの時間の提供を求められました。

  • 私立学校

私が仕事で関わった私立学校で聞いた話では、学生たちの成績はランキングされ、毎年のクラス分けも成績順。
宿題で22時、23時まで勉強することもあるそうです。

そんな毎日プレッシャーのかかる学生生活だからこそ、筆文字アートの時間は、「癒しの時間」にしてほしい。
(もちろん、学びとしてのリクエストも入ったりします)

  • 高齢者施設

一方、高齢者施設などで求められたのは、癒し+楽しみ。

技術を身につけることよりも、日々の暮らしの中にちょっとした刺激を。仲間と一緒に何かを作る、楽しい時間を。

一人で作業することが難しい方には、ソーシャルワーカーさんにもサポートしていただきながら、筆文字を書く時間そのものを楽しんでもらう。
そんな時間を求められました。

同じ筆文字アートなのに、求められているものが全然違う!

大きく分けたこの3つ。実際には、それぞれを単体でリクエストされるとは限りません。
一つのオファーの中に、「学び」と「癒し」の両方とか、はたまた、全部とか(欲張りですねw)。

そんな感じで、いくつもの目的が入ってきます。
それは、オファーの依頼の文面だけを読んでも、ちょっとわからない。

だから最初の頃は、担当者と直接話してみないと見えてこない部分でした。

「なんのために」がわかると、その目的や想いに寄り添っていくことができます。

書く言葉や、作品を仕上げる雰囲気も変わってきます。

ようやくここで、前回お話した「当日のイメージ」が、さらにくっきり見えるようになったんです。

そして、担当者と話をしていく中で、もう一つ、気づいたことがありました。

「そもそも なぜ私にオファーをしたのか?」

その理由が、わかってきました。

そのお話から、次回、続きます。

まとめ

  • 同じオファーでも目的は異なる
  • 販促では顧客喜ばせ来店促進
  • 学びでは技術習得と成果必須
  • 癒しでは心の栄養と楽しみ提供
  • 香港では毎回作品成果が求められる
  • 目的理解で作品や雰囲気が変化

次回は、2026年10月23日公開予定です!

筆者プロフィール

中川麻紀子

東京生まれ。転校9回の子ども時代を通じて、人との関わり方や新しい環境への適応力を自然と身につける。飲食業や営業職を経て、チーズとワインの世界に魅了され、ソムリエとチーズプロフェッショナルの資格を取得。講師としても活動する中で、「伝えることの楽しさ」に目覚める。夫の香港駐在を機に退職し、未知の海外生活へ。語学が苦手で、仕事もない状況からのスタートだったが、奇跡の出会いをきっかけに、香港の人々とつながれる新たな仕事を見出して起業。現在、香港在住9年目。

  • 縁Joyアート® 代表
  • きらめく漢字アート海外認定校 代表
  • 友禅和紙クラフトインストラクター
  • 切り紙パステルアート®インストラクター
  • ワインソムリエ
  • チーズプロフェッショナル(チーズソムリエ)
  • 静岡英和学院大学非常勤講師(チーズ講座)

Instagram :  @studiomk85


香港では、ワーキングビザを取得した家族がスポンサーとなって「配偶者ビザ」を取得した人は、現地での労働が可能です。ただし、駐在員を派遣する企業によっては帯同家族の就労について取り決めがある場合もあります。当コラムを参考にされる場合は、ご注意ください。

過去記事はこちら!

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この記事を書いた人

香港在住4年。プリンに乗ってるカラメルが好き♪

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