【第8回】救急車で運ばれて知った香港公立病院のリアル
皆さま、こんにちは。
ここ香港は、立っているだけで体中から汗が湧き出てくる、初夏へ突入いたしました。
皆さまは日焼け止めや汗拭きシートなど、この環境を生き抜くための対策を講じているでしょうか。
室内に入れば、キンキンに冷えた冷房と外気との凄まじい寒暖差があり、体調管理が難しい今日この頃です。
当コラムでは、等身大の運用のお話を共有したいとおもいます!
突然起こる「まさか⁈」の傷害事故。その時あなたは?
真夏の太陽がジリジリと照りつけ、グラウンドの反射光ですら日焼けするこの季節、
青空の下で汗を流すスポーツは最高ですが、熱中症以外にも思わぬリスクは潜んでいます。
これからご紹介するお話は実際に起きたことです。
私自身の備忘録として、また読者の皆様にも広くお知らせしておきたいリスクマネジメントにかかわるお話です。


実は先日、この私の身に起こった「想定外のアクシデント」
それを目撃した周囲の仲間は「失明したんじゃないかと思った」と後から伝えられました。
毎週末、日頃の運動不足を解消すべくソフトボールの試合に参加。そこで投手をしていた時のことです。
「あと一人で勝ち試合。そして終了」という場面で、記憶を辿っても決して気を抜いていたとは思いません。
そんな、勝利目前のタイミングで「まさか⁈」は起こりました。
相手バッターの強烈なピッチャー返しが、私の左眉付近に直撃したのです。
正直試合に集中し、アドレナリンが出ているせいか痛みはありませんでしたが、
ただ、私以外の仲間の顔が驚きの顔に変わっていくのをスローモーションの様に眺めていた、まさにその直ぐ後、
「ツーッ」と赤い何かが滴りおちて来るのを感じました。そうです「流血」です。
たまにケガはするのですが、見た事がない様な血の量で、どんどん血が溢れ出てきてユニフォームは血まみれでしたが、意識はしっかりしていたのをハッキリと覚えています。
大袈裟だとは感じていましたが、先輩方に促されるままに救急車で搬送される羽目になりました。
ここで香港在住者の皆様に、ワンポイントアドバイス。
香港で救急車を呼ぶ際の緊急通報番号は「999」。
日本の119や米国の911とは異なりますので、あってはいけませんが万が一の際に焦ったとしても、これだけは頭の片隅に入れておきましょう”
香港公立病院、医療費の実態
香港では救急車を呼ぶと自動的に最寄りの公立病院に運ばれます。
今回私が救急車に揺られて到着したのは、公立のクイーンエリザベス病院(伊利沙伯醫院)。
救急車を降りて車椅子に乗せられてそのまま受付へ。
開口一番に告げられたのは「400香港ドル(約8,000円)です」という一律の医療費請求。


日本の感覚で「いやいや、そんなことより早く診てくれよ!」と思いつつ、
傷口を押さえながら血だらけの手でクレジットカードを持ち、なんとか支払いを済ませました。
医療費の請求は後回しではなく、まずは先払いが香港公立スタイルのようです。メモメモ。
支払いはオクトパス(八達通)のほか、各種クレジットカード(VISA、Master、Amex)に対応しており、決済手段は非常にスムーズでした。
海外医療で際立つ公立病院のコスパ
驚くべきは、ここからです。
この一律400ドルを支払った後は、その後の処置、診察、処方薬にいたるまで、追加費用は1セントも請求されませんでした。
高額になりがちな海外医療において、公立病院のコストパフォーマンスの高さは特筆すべきものがあります。
4段階の待ち時間。私は「大したことない」レベル
香港の医療水準はとても高く、更にワンショット料金でお財布にも優しい医療費とお伝えしましたが、
以下、絶対に知っておいて頂きたい事実があります。
香港に長くお住いの方には既にご存知の方も多いですが 「公立病院は待たされる」というイメージがあります。
病状によっては「一晩中待たされる」という都市伝説もあるため敬遠される傾向がありますが、 香港の救急外来は完全にシステム化されています。
どの様にシステム化(区分)されているかと言うと
- 【超緊急 Critical 】 Level 1
- 【緊緊急 Emergency】 Level 2
- 【準緊急 Urgent 】 Level 3
- 【非緊急 Semi-Urgent 】 Level 4
この様に、患者の緊急度は「Urgent Level 1(超緊急)」から「Semi Urgent Level 4(非緊急)」までの4段階の優先度が設定されています。
ちなみに、人生初の大量出血でビビっている状況の私のステータスは「どのレベル」だったと思いますか?
実は、上から4番目の「Semi Urgent(非緊急)」でした…
つまり、「命に別状はないレベル=風邪と同レベル」という判定です。笑
私にとっては人生初の大量出血でビビっている状況の中で大したことないと判断されたのは心外でした。
大混雑の待合室でしたが、システムが機能しているせいか、わずか30〜40分ほどで診察室へ案内されました。
手際よく破傷風のワクチンを接種され、切れた箇所を6針縫合。
気づけばあっという間に治療を終え、数時間後に帰宅することができました。


事故に備える準備こそ最大のお守り
今回は公立病院で比較的安価であっという間に治療を行うことができましたが、
私立の病院へ行っていたらどのくらいの治療費がかかるのだろうとか、全額保険でカバーされるのかなとか
お金の心配もしないといけなかったのだろうと思います。
この記事を読まれている読者の皆さんは、事故に遭わないことが何よりですが、
もしもの時に慌てないための準備こそ、最大のお守りとなるはずです。
次回コラムでは、具体的にどのような準備・選択肢があるのか、香港の医療保険についてご紹介致します!
まとめ
- ソフトボール試合中に顔へ直撃
- 救急車搬送、緊急番号は「999」
- 公立病院は一律400HKD先払い制
- 追加費用なしで診察・薬も含む
- 緊急度4段階、私は「非緊急」判定
- 数時間で治療完了し帰宅できた
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筆者プロフィール
二十八 智大
- Insurance110香港所属
- 110Financial Support認定FP
2020年に香港へ渡り、翌年に香港の保険と出会ったことをきっかけに金融の道へ。2022年にInsurance110へ入社し、海外在住者へ「なぜ運用や投資が大事なのか」をわかりやすく伝えることを大切に活動中。海外FPとしての視点と、保険仲介人資格(Paper1・3)を活かした実務的な提案が強み。高校時代は、名門高校野球部所属の元甲子園球児!















