夫の香港駐在をきっかけに、自身のキャリアを再構築しようと決意したマキコさんの香港で個人事業主として奮闘する日々を綴る実録コラム。
海外で働くことに不安を感じている方、日本での経験が通用するのか悩んでいる方にとって、リアルな体験談はきっと参考になるはずです!
【第16回】外国人フリーランスの私が香港でオフィスを借りるまで
条件が増え続けた物件探し
コロナの影響で、自宅でのレッスンが難しくなってきた前回。
であれば、「オフィスを借りよう」と決めて、本格的に動き出しました。
前回記事はコチラ

とはいえ、当時の私は香港3年目。まだ永住権もなく(香港は7年以上で取得)、完全に外国人扱い。

フリーランスの外国人がオフィスなんて借りられるの???
というところからのスタートです。まずは、日本人向けに賃貸をあっせんしている不動産屋さんに相談。
香港在住歴も長く、広東語も英語もペラペラな日本人、Tさん。
この方なら突破口が見えるかもしれない!ということで、Tさんにお願いすることにしました。
まず聞かれたのが「どんな物件が希望ですか?」。
最初に出した大前提は2つ。
自宅が遠くて断られていたので、「来やすい場所」は絶対条件。
生徒さんの居住エリアを考えると、香港の北側が多いので香港島は完全除外。
その当時のレッスンの最大人数は8名。
それ以上増やすと、レッスンで一人一人の生徒さんのケアができないので、どんなに広いところでもやっぱり8名が限界。
その2つを踏まえ、九龍側の中心地、尖沙咀、佐敦、油麻地、旺角、太子あたりで探すことにしました。
理想のオフィスと運命の出会い
そして最初に見に行ったのは、尖沙咀。
駅から徒歩30秒。アクセスは完璧。完璧すぎるくらい。でも、実際見てみると…
駅前すぎて、ちょっとうるさい。同じビルのテナントもなんだか怪しいお店ばかり。
中も入り組んでいて使いづらい。
そしておトイレ…サイアク。
「アクセス良ければOK」じゃないな、とここで気づきます。
→ 条件追加:テナントの安心感、使いやすさ、トイレの清潔さ
としました。
次に見に行ったのは、尖沙咀と佐敦とのちょうど中間あたり。
駅から15分ほど歩く場所。エントランスはキレイ。ビルもちゃんとしてる。
ここで一瞬「いいかも」と思ったんですが…通りが飲食店だらけで、酔っ払いがいそうな雰囲気。
夜レッスンのあと、この道を毎回歩くのか…と考えるとちょっと怖い。
→ さらに条件追加:通りの治安、安全な立地
物件を見に行くたびに、どんどん条件が増えていきます。
- MTRの駅から近い(時間通り始めるため)
- テナントが安心(何してるかわからない系は避けたい)
その後、旺角、太子といろいろ見て回り、さらに条件追加。
- 安全な通りに面している(上半身裸のおじさんが仕事をしていない→工事系の仕事に多い)
- エントランスが分かりやすく安心(工業ビル系だと、入口がわかりづらい、貨物エレベーターしかない)
- エアコンが全館管理じゃない(時間制限、追加料金は負担になる)
そしてついに!出会ったのが、今のオフィス
油麻地駅から徒歩30秒。ネイザンロード(香港のメインストリート)沿い。
でも21階なので、外の騒音はほぼなしで静か。小さいけど窓があって、日当たりもいい。海も夕日も見える。
入口はキレイで管理人さん常駐。テナントは公文や語学塾、中医が多くて安心。利用者も子どもが多く、怪しい人もいない。
さらに、おトイレは「めちゃキレイ!」ではないけど、男女別で数もある。もちろん8人レッスンOKの広さ。
…これ以上の物件ある???ということで、「ここにしよう」と決めました。
使える力は全部使う勢いで!
ただし、ここからが本番。どうしてもこの物件を借りるために、ひとつ作戦を立てました。



夫を連れていこう!!!
夫の仕事は、オフィスや店舗、飲食店の内装を手がける仕事。物件提案もする立場なので、不動産屋さんとのつながりもある。
Tさんも、夫の仕事関係で知り合っている方。ということで、Tさん・夫・私の3人で交渉へ。
Tさんから担当者さんへ、
「借りるのはこの女性(私)なんだけど、だんなさんは出店案件も持ってる人だから、ここで貸しておけば、次は大きな!仕事につながるよ〜」
(実際はもっとちゃんとした言い方ですが、ノリはこんな感じw)
と交渉?!説得?!の末…OK、出ました~~~!!!
たぶん、私一人だったら絶対無理だったと思いますが、、、夫のコネ!!!を使うことでなんとかOKに。
ということで、無事に香港でオフィスを借りるところまで到達しました。
日本でもオフィス借りたことないのにね。まさか香港で借りるとはね。



次回は、香港の賃貸契約、どう進んでいくのか、というお話です。
まとめ
- 外国人フリーランスの賃貸挑戦
- 条件は中心地+8人収容
- 駅近物件も騒音や衛生で却下
- 治安や通り環境も重要条件に
- 最終候補は油麻地駅徒歩30秒
- 夫のコネ活用で交渉成功
筆者プロフィール
中川麻紀子
東京生まれ。転校9回の子ども時代を通じて、人との関わり方や新しい環境への適応力を自然と身につける。飲食業や営業職を経て、チーズとワインの世界に魅了され、ソムリエとチーズプロフェッショナルの資格を取得。講師としても活動する中で、「伝えることの楽しさ」に目覚める。夫の香港駐在を機に退職し、未知の海外生活へ。語学が苦手で、仕事もない状況からのスタートだったが、奇跡の出会いをきっかけに、香港の人々とつながれる新たな仕事を見出して起業。現在、香港在住9年目。
- 縁Joyアート® 代表
- きらめく漢字アート海外認定校 代表
- 友禅和紙クラフトインストラクター
- 切り紙パステルアート®インストラクター
- ワインソムリエ
- チーズプロフェッショナル(チーズソムリエ)
- 静岡英和学院大学非常勤講師(チーズ講座)
Instagram : @studiomk85













