前編「【経済コラム】2026年の香港:経済・貿易・不動産の展望」に続き、観光、テクノロジー、医療福祉、教育分野における展望についてご紹介します。

観光回復と社会インフラの強化
<観光>
2026年の観光業は、コロナ後の回復が一段と進む見込みです。2025年の訪問者数はおよそ4,990万人と12%増加し、香港政府観光局も2026年は5,000万人超を目指すと明言しています。内訳は中国本土からの観光客が大半を占め、この旧正月も香港の観光需要を押し上げました。中国本土以外からは、台湾・日本・東南アジア等からの旅行者が伸びています。ホテルの稼働率も好調で、イベントや大会が観光・小売・飲食業の活性化に寄与するでしょう。一方、需要の増加に伴うインフラ整備、人材確保、観光地のオーバーツーリズムへの対応が今後の課題となっています。
<イノベーション、テクノロジー>
2026年の予算で香港政府は、AIや新技術の分野へ重点的に投資すると発表しました。AI関連の研究・産業基盤構築を支援するため、研究開発や産業化推進の枠組みが整えられており、長期的な競争力の強化につながります。さらに、香港は新興技術企業の誘致・育成にも力を入れており、国際的イノベーションのハブとしての地位を確立しようとしています。大学や研究機関も国際的な研究連携を進め、テクノロジーを基盤とした産業の多様化が進行しています。

<医療・社会福祉>
高齢化が進んでいる香港では、医療・福祉環境の整備が重要なテーマになっています。公立病院の設備の入れ替え、新たな病院の建設計画が進んでおり、プライマリーヘルスケアの強化や、地域医療サービスのネットワーク強化が予算案に盛り込まれています。公立病院の医療費の見直しが進む一方で、低所得者向けには医療費減免制度が拡大されます。遠隔医療の導入など、より効率的な医療サービスの提供が進んでいます。また高齢化に対応するため介護・福祉サービスの需要は年々高まっており、福祉業界の人材育成、施設の拡充が今後の課題です。
<教育>
香港の教育機関では研究力の強化、国際連携が進んでいます。特にAIやテクノロジー分野の人材育成に力を入れる動きが見られます。インターナショナルスクールやバイリンガル教育の需要も高く、多文化環境を活かした教育の機会が提供されています。教育面でもデジタル教育の推進は不可欠で、高等教育における国際化を進める政策、非ローカルの学生受け入れ枠の拡大、学生寮の整備計画が進行中で、香港を教育ハブとして強化する方向性が見られます。教育環境の整備が進む一方で、出生率の低下や政府の財政負担の増大は、長期的な課題となっています。フォームの始まり
2026年の香港は多方面で回復と強化の動きがみられる一年になりそうです。香港は世界経済やアジアの地域成長と密接に関連しており、国際的な都市としての魅力を発揮しながら更に発展して行くことでしょう。
まとめ
- 観光客5,000万人超へ、回復が加速
- 本土・アジアからの旅行者増で需要拡大
- AI投資強化で国際イノベーション拠点化
- 医療体制刷新と高齢化対応が進展
- 教育の国際化とテクノロジー人材育成
- インフラ整備・人材確保が共通課題に
(記事提供:H.S. Planning 2026年2月27日掲載コラム)













