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【第10回】香港で、自分の価値を仕事にする—マキコの実録コラム

夫の香港駐在をきっかけに、自身のキャリアを再構築しようと決意したマキコさんの香港で個人事業主として奮闘する日々を綴る実録コラム。
海外で働くことに不安を感じている方、日本での経験が通用するのか悩んでいる方にとって、リアルな体験談はきっと参考になるはずです!

目次

【第10回】想定外のキャンセル、その先に広がったご縁

新年快樂!香港の旧正月、いかがお過ごしでしたか♪

前回記事についてはこちらをご覧ください!

出演3日前の衝撃

香港ブックフェアの筆文字デモンストレーションまで、あと3日。
私は緊張と興奮が入り混じる中、当日の流れを何度も頭の中でシミュレーションしながら準備を進めていました。

そこへ届いたA社担当者からのメール。

「中川さんの香港での就労が許可されませんでした。大変申し訳ありませんが、出演はキャンセルにさせてください」

え~~~。どういうこと???

すぐにメールを返信しました。配偶者ビザがあれば香港で就労できますし、BRも取得しています。なぜ就労が許可されないのか教えてほしい、と。

すると「入境局に確認したところ、中川さんの香港での就労は認められないとの回答でした。弊社としてもリスクを取れませんので、出演を許可することができません」との返事。

え~そんな~~~。。。全部OKだからオファーをくれたのではなかったの???

と、悔しさがこみ上げました。

急いで夫に相談。夫の会社の通訳さんを通じて入境局に確認。結果は「就労は問題なし」。その内容をA社に伝え、A社が入境局に確認した具体的な質問内容を教えてほしいこと、また今後A社からの仕事を受ける場合に必要なビザはどうなるのかを尋ねました。

ここでようやく、頼みの綱であるA社社長からメールが。しかし社長からの返答は「担当者の判断に従ってください」というもの(涙)こうして、初の香港ブックフェア出演は3日前にキャンセルとなりました。本当に楽しみにしていたのに、ただただ悔しかったです。

キャンセルの本当の理由

ブックフェア終了から数週間後、注文していた筆ペンを受け取りにA社を訪問。その際、社長さんと面談する機会をいただき、そこでようやく理由の説明がありました。

A社では前例がなかったため、入境局への確認が十分にできなかった、とのこと。

香港人の出演、日本在住の日本人を招聘するケースには前例があり、問題なく対応できていたとのこと。しかし、日本人の駐在妻が出演するケースは今回が初めて。入境局に確認した際、駐在妻は配偶者ビザで働くことができ、BRも持っている、という点を十分に説明しきれなかったため、結果としてNGという結論になってしまったとのことでした。

言い方を変えればA社の確認の不備。それ以上でもそれ以下でもありません。

社長さんから改めて謝罪を受けました。悔しい気持ちは残りましたが、終わってしまったことは仕方ありません。私も気持ちを整理するしかありませんでした。。。

次のオファーとさらにその先へ

ただ、ありがたいことに、A社からすぐに新たなオファーが。次は香港でも大きな書店の一つ、誠品書店でのデモンストレーション。開催は2週間後。え~~~そんなにすぐ?早すぎる〜、と思いつつ急いで準備を進めました。

誠品書店でのデモは、未経験の私がデビューするにはちょうどいい規模で、結果的に、ブックフェアが初舞台でなくて本当によかった〜、と思えるほど楽しく幸せな時間となりました。多くのお客さんに喜んでもらえ、行列もでき、その中からたくさんの素晴らしい出会いが生まれました。

偶然来場してくれた、とある香港人の親子とは家族ぐるみのお付き合いに発展し、ガイドブックにも載っていないような場所に出かける、食事をするなど、たくさんの経験と思い出を共有するようになりました。デモンストレーションをきっかけにして、私の筆文字レッスンの生徒さんもどんどん増えていき、香港人のみなさんと交流する時間が増えました。

A社からはその後もデモンストレーションやワークショップのオファーを定期的にいただいたいことで、私は香港人の方に筆文字を教える講師としてようやく安定した活動ができることとなりました。

私の運命を変えてくれたA社社長さんとは、ここから5年ほどお付き合いが続きました。A社社長さんはすでに本帰国となりましたが、このご恩は必ず!改めてお返ししよう!それが、今でも私の筆文字講師活動の大きな支えになっています。

次週は、ついに、銀行口座開設に再トライ!筆文字を書いたら口座開設ok?!まさかの展開でした。

まとめ

  • 香港ブックフェア出演直前に突然キャンセル
  • 配偶者ビザとBR保持も誤解で不許可扱い
  • A社の確認不足が原因と後に判明
  • 誠品書店での初デモが成功と出会いに繋がる
  • 香港人親子との交流が家族ぐるみへ発展
  • A社から継続的オファーで活動安定化

次回は、2026年3月13日公開予定です!

筆者プロフィール

中川麻紀子

東京生まれ。転校9回の子ども時代を通じて、人との関わり方や新しい環境への適応力を自然と身につける。飲食業や営業職を経て、チーズとワインの世界に魅了され、ソムリエとチーズプロフェッショナルの資格を取得。講師としても活動する中で、「伝えることの楽しさ」に目覚める。夫の香港駐在を機に退職し、未知の海外生活へ。語学が苦手で、仕事もない状況からのスタートだったが、奇跡の出会いをきっかけに、香港の人々とつながれる新たな仕事を見出して起業。現在、香港在住9年目。

  • 縁Joyアート® 代表
  • きらめく漢字アート海外認定校 代表
  • 友禅和紙クラフトインストラクター
  • 切り紙パステルアート®インストラクター
  • ワインソムリエ
  • チーズプロフェッショナル(チーズソムリエ)
  • 静岡英和学院大学非常勤講師(チーズ講座)

Instagram :  @studiomk85


香港では、ワーキングビザを取得した家族がスポンサーとなって「配偶者ビザ」を取得した人は、現地での労働が可能です。ただし、駐在員を派遣する企業によっては帯同家族の就労について取り決めがある場合もあります。当コラムを参考にされる場合は、ご注意ください。

過去記事はこちら!

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この記事を書いた人

香港在住4年。プリンに乗ってるカラメルが好き♪

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