モルックとはフィンランド発祥のスポーツ。
木の棒を投げて木の棒を倒し、先に50点取った方が勝ち。
ボーリングとダーツを合わせたようなスポーツ、と言われています。
激しい動きを必要としないので、子供からお年寄りまで、年齢や性別を問わず楽しめるユニバーサルスポーツです。
誰でも楽しめるユニバーサルスポーツ

【第36回】ヘルシンキでのモルック世界大会リポート
今回は、先月ヘルシンキで行われた世界大会についてリポート致します。
今年の世界大会も盛り上がりましたよ~

世界大会の概要と開催地の特徴
先ず、世界大会について簡単に説明したいと思います。
モルックの世界大会は年に一度開催される規模的にも競技レベル的にも世界最高峰のモルック大会です。
ヨーロッパで開催されることが多いですが、2024年には初めて日本で開催されました。
三年に一度、モルックの母国フィンランドで開催される約束になっており、今年はその母国に戻るあたり年、しかも初めて首都のヘルシンキでの開催となりました。
今年の世界大会は、三日間かけて開催されます。日程は以下の通り。
- 8/14―本戦予選 / ネイションズカップ予選、決勝
- 8/15―本戦予選 / 本戦決勝
- 8/16―本戦決勝
「本戦」
というのは、4人一チームの団体戦で、実は、この「本選」は、申込さえすれば誰でも参加出来ちゃいます。
この連載でも度々紹介していますが、旅費と時間と意思さえあれば世界最高峰の大会に出られちゃうのはモルックぐらいのものです。
今年は、便の良いヘルシンキでの開催ということもあり、479チームもの出場がありました。
ちなみに、日本からは63チームも参加していました。さすがモルック大国。
夏休み中とは言え、この猛烈な円安の中、63チーム、単純計算で250人以上もモルック大会参加の為にわざわざフィンランドまで行くわけですから、日本での盛り上がりが如何にすごいか分かるというものです。
「ネイションズカップ」
というのは、各国1チームしか出場できない、世界大会中の世界大会、本当の各国代表による競技です。
各国とも厳しい国内予選を勝ち抜いて集められた精鋭ばかり。
この連載で度々お伝えしている「香港ランキングマッチ」というのは、このネイションズカップに参加する選手を選抜するための大会です。
例年ですと、他にもペアマッチがあったりするのですが、今年は時間と会場の都合上、本選とネイションズカップのみでした。
香港チームの参加と現地での過ごし方
香港からは4チームが参加。
私は大会3日前にはフィンランド入りし、日中は観光、夕方からは練習というスタイルで過ごしました。
この観光も世界大会の楽しみの一つです。
とは言え、行く先々で日本から来たモルッカ―と出会う始末で、嬉しいやら気恥ずかしいやら。
やはり皆さん同じ所へ行くようです。


白夜の中での夜練習と交流
夕方からの練習は、ちょうどフィンランドが白夜の季節なので、めちゃ捗ります。
何時になってもライトは不要。気温も20度ないぐらいでちょうど良い。いつまでも投げられます。
チームメートのToyo氏は日々夜12:00まで投げ込み、興味深く寄って来る地元の方々と深夜の国際交流をしていたとか。
フィンランド人も、真夜中まで棒を投げている東洋人を見て興味深かったのでしょう。

本戦(前編)
予選―香港勢の健闘
さて、そんなこんなで世界大会がいざ開幕!先ずは本戦の予選。
私は「Yumchas」というチームで参加したのですが、午前の予選は絶好調、3試合6セットを負け無しで終えます。
昨年全体9位、香港の大本命チーム「Victoria」は1セット落としたものの、まずまずの滑り出し。
Jeffrey率いる「Fluke JA」は、赤髪のフロランタンとチバマヒロ氏が率いる日仏混合チーム「beyond the Ocean」に2set落としたものの、残り4setは粘ってキープ。
家族チーム「Black pig family」も三勝三敗とそれぞれ悪くない結果。


ネイションズカップ
予選リーグ・香港代表の戦い
午後からはいよいよネイションズカップがスタート。
ギリギリ代表に留まった私も、本番に臨みます。予選リーグは、ドイツ、イタリア、ベトナムと同組。
上位2チームが決勝トーナメント(以下、決勝T)へ進出。
普通にやれば決勝T進出は固いと思いました。しかし、やはりネイションズカップは独特の緊張感があります。
初戦のイタリア戦、どういう訳か、香港チャンピオンのWymanが絶不調。
続くAtingもピリッとせず、あっさりと1set落としてしまいます。
Wyman、Atingはどちらかというと、空中で高い放物線を描きながら目標のスキットルを倒すタイプの選手。
会場は、何の遮蔽物も無いだだっ広いグラウンドなので、風の影響を受けやすい場所。
二人の投擲も、どうやらその風にやられてしまったようです。第2setも落としたら、決勝T進出はかなり苦しくなります。
にも関わらず、常にイタリアに先攻される、非常に厳しい展開。
またダメなのかな、と絶望しかけましたが、相手のミスにも助けられ、最後はAtingが難しい位置の8mを決めて逆転勝利!
何とか息を吹き返しました。
続くベトナム戦は、私のブレークミスや近距離ミスがあったものの(これは本当に落ち込みました)、さすがの実力差で2-0の勝利。
最終戦のドイツには0-2で二タテされてしまいましたが、トータル3勝3敗、総得点の多さで何とかグループ二位となり、決勝T進出です。
冷や汗ものでしたが、とりあえずは最低限の結果。
決勝トーナメント・対ギリシャ戦の行方
決勝T一回戦の相手はギリシャ。ここからはノックアウトステージとなり、負けたらもう上はありません。
相手がギリシャと聞き、正直ラッキーと思いました。世界ランクも下の方だし、強いイメージはありません。
しかし、やっぱりネイションズカップは違います。下位ランク国だろうと、選ばれてきた選手はさすがにみんな上手い。
始まってみると、派手さはありませんが堅実に決めてきます。逆に、我々は引続きミスが目立つ展開。
粘りはしたものの、結局1-2で敗戦。正直、何でかなぁ、と。
あんなに練習してきたのに、何故本番でいつも通りの投擲が出来ないのか。
特に、自分に関しては、午前の本戦予選も調子良かったし、ヘルシンキ入りしてからの夜間練習も悪くなかった。
それがネイションズカップになるとどうも上手くいかない…
ランキングマッチで競ってきたToyo氏やAnsonにも申し訳ない気持ちです。


とにかく負けは負け。まだ本選も残っているし、切り替えてやるしかありません。


スイスが大番狂わせで初優勝
ちなみに、ネイションズカップ優勝は大穴のスイス。
カウベルを持った大応援団をバックに快進撃を見せ、決勝では地元フィンランドを3-0で破るという大番狂わせ。
見事初優勝を飾ったのでした。スイスも強いイメージは全然ありませんでしたが、来年の世界大会開催地ですので強化を図っているのでしょう。
フィンランドは母国で三連覇を狙いましたが、新興国に苦汁を飲まされる結果となりました。

今回はここまで。気になる本選の続きは次回コラムでレポートします!
次回をお楽しみに!
鈴木練習参加については鈴木まで連絡下さい。
kameidoshoten@gmail.com
まとめ
- モルック世界大会は年1回開催される最高峰。
- 2025年は母国フィンランド首都ヘルシンキで開催。
- 本戦は誰でも参加可能で今年は479チーム出場。
- 日本から63チーム参加し盛り上がりを示す。
- 香港からも4チーム参戦し予選で健闘。
- ネイションズカップはスイスが初優勝を飾った。
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