香港、越境資産で世界首位
米ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)は5月27日、2026年版「グローバル・ウェルス・レポート」を発表し、香港が初めてスイスを抜き、世界最大の越境資産拠点となったと明らかにしました。2025年の香港における越境資産は10.7%増の2.9兆米ドルに達し、中国本土からの資金流入、IPOの活発化、株式市場の上昇が成長を後押ししたとしています。
レポートによると、世界の金融資産は2025年に10.7%増の333兆米ドルとなり、越境資産は8.4%増の15.7兆米ドルに拡大しました。資産は香港・シンガポールを中心とするアジア拠点と、スイス・米国・英国を中心とする欧米拠点の二極化が進んでいます。
また、新興国では2030年までに約7兆米ドルの金融資産が新たに生まれ、インドやブラジルなどで富裕層が急増すると指摘。さらに、AIの導入が資産運用業界の業務効率を25〜30%高め、収益性向上につながると分析しています。
香港の老後資金最大1.4億円
香港の退職者が老後に安心感を得るためには、最大で710万香港ドル(約1.4億円)の貯蓄が必要であることが最新の調査で判明しました。香港退職金制度協会(HKRSA)とウイリス・タワーズワトソン(WTW)の報告書によると、老後の基本支出を月額2万香港ドルと想定した場合、90%の確信を持って生活を送るには多額の資金が求められます。
具体的には、100歳まで生きる女性の場合は710万ドル、86歳まで生きる男性は460万ドルが必要です。現在、多くの雇用主が法定の5%を上回る8〜15%の拠出を行っていますが、長寿化や物価高、不十分な自発的貯蓄が依然として大きな課題となっています。
報告書は、税控除対象の任意拠出(TVC)の強化や「シルバーボンド」など投資先の多様化を提言しています。将来のインフレや医療費増大に備え、官民が連携した柔軟な資産形成支援の重要性が強調されています。
紅磡にロボット店舗誕生予定
香港政府の陳茂波財政司司長は7日付のブログで、人工知能(AI)の社会実装を一層推進し、市民生活と産業競争力の向上を図る方針を示しました。香港投資企業の支援により、香港のAI企業が紅磡に海外初となる全自動ロボット小売店を開設する予定だと紹介、「AIが市民の日常に本格的に入り始めた象徴」と述べました。また、香港の計算能力は現在5,000PFLOPSで、2032年には18万PFLOPSへと36倍に拡大する見通しです。PFLOPSとは、1秒間に1,000兆回の浮動小数点演算を行える計算性能を示す単位で、AI開発に不可欠な指標とされています。香港科学技術園公社やサイバーポートに既に千社近いAI関連企業が集積しており、政府は「AI+産業」や市民向けのAI教育を柱に、医療・交通など多分野での応用を進める方針です。今後2年間で200以上のAI関連イベントを開催し、約5万人の参加を見込むとしています。

龍豐集団、初日急落続く
香港のドラッグストア大手、龍豐集団が6月7日、香港取引所に上場しましたが、株価は初日から大きく下落しました。寄り付きは4.32香港ドルと公開価格5.18ドルを16.6%下回り、その後も売りが続き、一時3.35ドルまで下落しました。午前の取引終了時点では3.38ドルとなり、公開価格比34.7%安でした。半日売買代金は2.51億ドルで、1ロット(500株)当たりの損失は900ドルとなります。
同社は公募で約664倍の超過申込を記録し、回撥機制が発動されましたが、1ロット当選率はわずか5%でした。前日のグレーマーケット取引では一時9ドルまで急騰し公開価格比74%高を付けたものの、その後急落し、終盤には公開価格を割り込みました。龍豐は香港最大の薬品小売業者で、現在31店舗を展開し、ワンストップ型の販売スタイルで地元住民や観光客に支持されています。
粤港澳ヨット自由行、大湾区開始
中国国務院は5月29日、粤港澳大湾区(グレーターベイエリア)の本土9都市において、香港・マカオのヨットによる「自由行(フリートラベル)」政策の実施を正式に承認しました。
本政策の柱は、一時入域時に課されていた高額な担保金の免除と、船舶登録手続きの簡素化です。これにより、長年の制度上の壁によってマリーナで「眠っていた」約1万5千隻のヨットが、自由に往来できるようになります。
この解禁は観光業のみならず、製造業にも大きな好機をもたらすと期待されています。特に山東省の威海市や青島市などの製造拠点では、レジャー艇や釣り用ボートの需要拡大を見込んでいます。また、10万元(約200万円)台のヨット開発といった大衆化の動きもあり、富裕層向けから一般市民への普及が加速する見通しです。
今後は香港や深圳、珠海などを結ぶ海上周遊ルートの整備が進み、関連サービス市場の全面的な活性化が見込まれます。
香港で今年初の黒雨警報
香港天文台は8日午後8時35分、今年初となる黒色暴雨警告を発出しました。45分間続いていた赤雨警告を引き継ぐ形で発令され、市内全域で1時間70ミリ以上の豪雨が観測されるか、その恐れがある状況となりました。特に沙田地区では1時間雨量が100ミリを超える見込みで、深刻な浸水の可能性があると警告しています。
天文台は、低気圧帯に伴う激しい雷雨域が香港に影響を及ぼしていると説明し、市民に最大限の警戒を呼びかけました。また、暴風に近い突風が続く恐れもあるとしています。
医管局は悪天候のため、非緊急外来サービスを一時停止した一方、救急外来は通常通り運営すると発表しました。黒雨警告は約1時間続いた後、再び赤雨に切り替えられました。
夏の国際芸術祭開幕へ
香港康楽及文化事務署(LCSD)は、夏の恒例イベント「国際芸術カーニバル(IAC)」のチケット販売を5月15日から開始しました。今年は7〜8月にかけて、英国、スペイン、カナダ、韓国、中国本土、香港のアーティストが参加し、100以上の公演と関連イベントを展開します。
開幕作品は英国Motionhouseによる宇宙探査をテーマにしたアクロバティック劇「Starchitects」で、デジタル映像や空中演技を融合した舞台が香港初上演となります。スペインのAracaladanzaによる「PLAY」、カナダのThéâtre Motusの乳幼児向け作品「Tree」、韓国GRANDIS Theatreの音楽劇「The Little Musician」など、家族向けの多彩な演目が並びます。
また、地域連携企画として、東九文化センターや元朗劇院でのピクニック体験やインタラクティブ展示も実施。映画祭や図書館イベント、親子ワークショップも同時開催され、夏の文化体験を幅広く楽しめる内容となっています。




【演目・企画リスト】
■ 海外・主要作品
- Starchitects(英国 Motionhouse)
- PLAY(スペイン Aracaladanza)
- Tree(カナダ Théâtre Motus、1〜3歳向け)
- The Little Musician(韓国 GRANDIS Theatre)
- Fantastic Fairy Tales(英国 Carrot Productions)
■ 香港・中国本土作品
- Siu Hei’s Musical Journey(南音×唐詩)
- The Man in the Ceiling
- Alice in Wonderland – Reimagined(葉氏児童合唱団)
■ コミュニティ企画
- Picnic and Play(東九文化センター/元朗劇院)
- インタラクティブ展示(Soilworm、moon.noon)
■ その他のハイライト
- 「Acrobatic Spectacle of Ancient Tang」
- 「Panda-rama」
- 「Know Your Piano Concertos」
- 「McDull・A Simple Concert」
- 「Music Magic」
- 「Summer Family Cine Fest」
- 「Summer Library Festival」

