外国人家事労働者の最低賃金、月額5,100ドルに引き上げ
香港政府は9月29日、外国人家事労働者(FDH)の最低賃金(MMW)を月額4,990香港ドルから2.2%引き上げ、5,100香港ドルに改定すると発表しました。新しい賃金水準は、9月30日以降に締結されるすべてのFDH契約に適用されます。
FDHの標準雇用契約では、雇用主が無料の食事を提供する義務がありますが、代わりに最低月額1,236香港ドルの食事手当を支給することも可能です。食事手当の金額に変更はありません。
政府は今回の改定にあたり、香港の経済状況や労働市場、雇用主の負担能力、FDHの生活ニーズなどを総合的に考慮したと説明しています。
なお、現行の賃金で締結された契約は、10月27日までに移民局へ提出すれば処理されるため、雇用主には一定の猶予が与えられます。
PayPay、香港「八達通」と連携開始へ
PayPay株式会社は、香港のキャッシュレス決済サービス「八達通(Octopus)」との連携を2025年9月より順次開始すると発表しました。これにより、訪日香港人は全国のPayPay加盟店で「八達通」を使って飲食や宿泊費などの支払いが可能になります。
「八達通」は公共交通機関や小売、飲食など幅広く利用されており、約500万人が日常的に使用する香港の主要決済手段です。今回の連携は、共通基盤「HIVEX®」を通じて実現され、国境を越えた決済の利便性向上が期待されています。
インバウンド需要の回復に伴い、PayPay加盟店での海外決済取扱高は2024年度に過去最高を記録しました。

PayPay発表のプレスリリースより
日本人訪港者 8月は前年同月比5割増
香港観光局が2025年9月30日に発表した「2025年8月訪港旅客統計」によると、同月に香港を訪問した日本人は76,299人で、前年同月(49,343人)から54.6%増と大幅な伸びを示しました。1月から8月までの累計でも471,674人となり、前年同期比35.4%増と、コロナ禍後の回復が本格化しています。
内訳では、1泊以上した「過夜旅客」が53,238人(前年比46.8%増)、同日中に帰国した「日帰り旅客」が23,061人(同76.5%増)でした。特に日帰り旅客の増加が顕著で、航空便の増便やLCCの拡充、香港・日本間の往来利便性向上などが背景に考えられます。
短距離市場の中でも日本の伸び率は突出しており、韓国はむしろ減少、台湾は31.2%増に留まっています。長距離市場を含めても日本人観光客の増加は際立っており、現地観光業界からは回復への期待が高まっています。今後も航空路線の拡充や観光プロモーションの活発化により、日本人の香港訪問はさらに増加傾向が続くとみられます。
参考リンク:訪日外客統計|JNTO(日本政府観光局)
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