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【香港UPDATE】2025年6月10日

小紅書、香港に初の海外事務所を開設

中国のライフスタイルコミュニティ「小紅書(Red)」が、海外展開を加速するために香港に初の海外事務所を設立しました。これは、中国本土以外での事業拡大を目指し、海外ブランドやユーザーへのサービス強化を図る取り組みの一環です。

6月7日に開催された開設式では、財務長官の陳昊(ポール・チャン)氏が祝辞を述べ、小紅書の香港進出の意義について強調。第一に香港コミュニティとの連携が強化され、香港企業に新たなマーケティングやプロモーションの機会を提供すること、第二に香港の国際金融・貿易の中心地としての役割が、小紅書の成長を後押しし、第三に香港を拠点に中国文化や製品を世界に発信する機会が生まれる、と語りました。

投資促進局の劉凱璟局長も、小紅書の進出が地元ブランドやコンテンツクリエイターとの連携を促進し、香港の「スーパーコネクター」としての役割を強化することに期待を寄せました。小紅書は今後、香港を拠点に事業展開を進め、より多くの企業やユーザーとの結びつきを深めていく方針です。

6月7日、小紅書香港事所開設式が行われ、小紅書の幹部ほか、財務長官の陳昱(ポール・チャン)氏らが出席。

香港政府、8職種の外国人労働者受け入れ発表

香港政府は5月30日、外国人熟練労働者の受け入れ拡大に向けた新たなルートを導入すると発表しました。6月30日より、一般就業政策と中国本土の人材・専門家入国管理制度の下で、新たな枠組みが適用されます。

この制度は、新規工業技術者、看護師、航空機整備士、船舶技術者、情報技術技術者、エレベーター・エスカレーター技術者、ビルディング・インフォメーション・モデリング・コーディネーター、電気技術者の8つの職種に適用されます。応募資格者は技術人材リストの資格要件を満たす、18歳から40歳までの非学位保有者です。

政府は試行期間として3年間を設定し、合計1万人の受け入れを予定。各職種で最大3,000人の枠を設けます。さらに、企業は市場供給テストなしに申請可能となり、適正な報酬基準を満たした雇用契約が求められます。

政府報道官は「香港の熟練労働者不足は深刻であり、今回の制度は都市運営維持に不可欠な人材確保の一環です」と述べています。今後1年後の見直しを経て、長期的な発展を目指す方針です。詳細は移民署および香港人材サービス事務所のウェブサイトで確認できます。

General Employment Policy and Admission Scheme for Mainland Talents and Professionals (Technical Professionals Stream) | Immigration Department

新制度適用でAXAとマニュライフ香港移転へ

香港政府は新たな企業移転制度を導入し、企業の本拠地を香港へ移転しやすくする法改正を行いました。この改正により、香港以外で設立された企業は会社登記所に申請することで、司法手続きの負担を軽減しつつ香港へ移転することが可能になりました。

この制度を受け、フランスの保険大手AXA(アクサ)は、香港・マカオ支社を通じて、バミューダに拠点を持つAXA中国地域保険会社を香港へ移転する計画を発表しました。AXAはこの制度を活用した最初の申請者の一社となり、手続きを進めています。続いて6月6日、カナダ系保険会社マニュライフ・インターナショナルも、本拠地をバミューダから香港へ移転することを発表しました。マニュライフは保険会社としては2社目の申請者となります。

金融サービス・財務長官の許清宇氏は、国際市場の規制や政治・経済の不確実性を背景に、香港の法の支配と金融システムの安定性が企業の移転先として有利であると強調しました。マニュライフの発表は、ホイ長官がカナダを訪問し、同社およびサンライフの幹部と会談した後に行われたもので、香港の国際保険市場としての魅力を示す動きとなっています。

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この記事を書いた人

香港大好き20余年。マラソン超遅ランナー

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