香港を拠点にオープントップバスとディナークルーズを提供する Goldspark Hong Kong Tours(以下、Goldspark)。コロナ後の観光市場の変化に対応し、多国籍な顧客へ向けたオンライン集客と柔軟なルート設計で、香港の夜景体験をアップデートし続けています。
進化を続ける香港観光ツアーの歩み
Goldspark は1997年に事業を開始し、当初は日本人観光客向けのオープントップバスやディナークルーズ、さらに料理店とのセットプランなど多彩なオプションを提供していました。コロナ前までは日本語ガイド専門のツアーが中心でしたが、円安と客層の変化により昨年から英語・中国語ガイドも取り込み、多国籍な顧客へのアプローチに成功しています。
オンライン予約プラットフォームを積極的に活用し、Klook、KKDAY、ベルトラなどグローバルな販売網を構築。現在は毎晩多くの観光客が利用する安定した運営へと成長しています。
競合の多い香港のオープントップバス市場において、価格設定と独自ルート、柔軟なコース変更を武器に差別化を図っているとか。

顧客満足を支える3つのこだわり

多国籍客のための柔軟な言語・価格戦略
コロナ後は日本人のみならず東南アジアからの顧客が増加したため、英語・中国語ガイドへ変更しました。一般向けには、オンライン販売をメインに、価格を抑えることで幅広い層に手に取りやすいツアーを提供しています。
個性あるルート設計と競合への配慮
「同じコースだと他社の客を奪うことになる」として、現在のメインルートをテンプルストリートに変更。ジョーダン駅に近く、食事や散策にも便利な場所を採用しつつ、その他のオープントップバス運行会社とは異なる導線で差別化を実現しています。


現地需要に応える季節イベントと特別運行
12月は通常スケジュールを変更し、香港人向けのクリスマスイルミネーションツアーを限定開催。降車なしで夜景スポットを巡る特別運行は、5〜6年前から続く人気企画で、年末の“パーティー代わり”として支持されています。
市場の変化を捉えた今後の運営と展望
Goldspark は今後も大きな拡張ではなく、現状のニーズに合わせた安定運営を重視しています。特に、東南アジアからの顧客増加を踏まえた価格戦略やオンライン販売の強化、需要に応じたコースの微調整を続ける方針です。
また、ディナークルーズとのパッケージ商品は相互送客の効果が高く、船側との協力で期間限定の特別価格を設定するなど、市場状況に応じた柔軟な企画を展開しています。花火大会やカウントダウン時には高価格でも完売する特別クルーズがあり、既存資源を活かしたメリハリのある運営が特徴です。急激な拡大よりも「ツアーを止めない」ことを重視し、安定したオンライン集客を継続する姿勢が印象的です。
まとめ
- 日本人特化から多国籍向けにも対応
- 予約制とオンライン販売で安定運営
- 独自コースで競合と差別化
- 東南アジア客増加に対応した価格戦略
- クリスマス限定ツアーは恒例の人気企画
- クルーズ連携で多様な体験を提供
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