香港・セントラルに店を構えるイタリアンレストラン。日本とイタリアの融合を軸に、顧客の声を反映した独自メニューを提供し続けています。
金融から料理へ。18年続く挑戦の軌跡
サグランティーノは、元金融マンの安田敬シェフが2007年に香港で開いたイタリアンレストランです。「半年間ほとんどお客さんが来ませんでした」と振り返るように、開店当初はイタリアで習った伝統料理のみを提供していたため苦戦しました。
しかし、「日本のフュージョン料理を徹底的に取り入れました」と方向転換。高菜、明太子などを使った独自のパスタが香港の客層に受け入れられ、人気店へと成長しました。とりわけ「冷製パスタは78種類にまで増えました」という豊富なバリエーションが看板となっています。
1皿200香港ドル以下という価格設定や、ワイン持ち込みOKという顧客に寄り添う方針も特徴です。スタッフを大切にする経営姿勢により、14年勤続の従業員を抱えるなど、安定した運営を続けています。






独自性を形づくる3つのこだわり

メニューは「お客さんと一緒に作る」
安田シェフは「1カ月注文がなければ自動的に削除します」と語り、顧客の反応を最優先にメニューを構築しています。新メニューは試験的に提供し、好評であれば正式採用する仕組みです。
日本とイタリアのハイブリッド料理
伝統料理に固執せず、「競争したら勝てない独自のメニューを揃えた方が良い」と考え、日本的な発想を取り入れたパスタや創作料理を多数展開しています。フュージョンは同店の核です。


顧客に優しい価格・ワインポリシー
「ワインは5本まで持ち込みOKです」とシェフが強調するように、価格面での負担を軽減。料理も飲み物を合わせてひとり400ドル以内を目安にし、気軽に楽しめるイタリアンを提供しています。
多様な客層を迎えながら続く探求と調整
安田シェフは毎週外食し、自ら市場調査や食材研究を行うなど、変化する香港の飲食市場に常に目を向けています。日本人客が減る中で香港人が中心に。さらに中国本土からの来客が増えたことで、「カルパッチョを焼いてくれと言われることもあります」と語るように、食文化の違いへの丁寧な説明や対応も求められています。
また料理写真を自ら撮影するなど、SNS時代に対応した工夫も実施。今後も「お客さんが求めるものを柔軟に取り入れていきたい」と、過度に大きな目標を掲げず、日々の改善を積み重ねる姿勢を大切にしています。





まとめ
- 日本とイタリアを融合した独自メニューを展開
- 顧客の注文データを基にメニューを更新
- 冷製パスタが78種類に拡大
- ワイン持ち込み5本までOKの良心的ポリシー
- 多様な客層に合わせた柔軟な対応
- 日々の市場調査と継続的な改善姿勢が強み
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