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【第17回】香港生活の安全術!盗難・リスク対策のリアルガイド

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【第17回】香港で流行中!QRコード詐欺(クイッシング詐欺)に注意

香港警察のAnti-Deception Coordination Centre(ADCC:反詐騙協調中心)が発行した警報に基づき、QRコードを悪用した詐欺についてお伝えします。

郵送されてくる偽荷物QR詐欺

2025年11月頃から、SF Expressを装った未依頼の荷物が自宅やオフィスに届く事例が増えています。この荷物には、「Taobaoの抽選券」と書かれたカードが入っており、QRコードが印刷されています。カードには「TaobaoはX月X日のイベント準備中」という適当な中文のメッセージが記載され、無料のフェイスマスク等が同封されている場合が多いです。このQRコードをスキャンすると、偽のウェブサイトに誘導され、賞金を受け取るための銀行口座やクレジットカードの情報、個人情報を入力するよう促されます。結果として、お金が盗まれたり、クリックファーミングと呼ばれる詐欺に巻き込まれたりするリスクがあります。

このような詐欺は世界的に「Quishing(クイッシング)」と呼ばれています。これは「QR」と「Phishing(フィッシング)」を組み合わせた造語で、偽のQRコードで人を騙して個人情報を盗む手口を指します。

ADCCによると、このような荷物に関する問い合わせが複数寄せられており、2025年11月25日に公式警報が発令されました。大規模な被害額の報告はまだありませんが、香港警察は出自不明のQRコードのスキャンを避けるよう警告しています。

実際にあった被害例

ADCCの報告では、市民が荷物を受け取り、QRコードをスキャンすると、偽の賞金サイトのようなページが表示され、賞金を受け取るための登録フォームが現れます。そこで、身分証明書番号、銀行口座番号、クレジットカード情報、住所、電話番号などの入力が求められます。入力画面は本物のサイトに似せて作られており、「賞金を振り込むために必要」との文言で誘導します。情報を入力すると、詐欺師にデータが渡り、後で不正送金やクレジットカードの不正利用、他の詐欺に悪用される可能性があります。今のところ早期の警戒により大規模な被害は防がれていますが、問い合わせの増加から潜在的なリスクが高い状況です。

常に生まれる新たな詐欺パターン

普段から携帯やSNSのメッセージなどを警戒している方でも、このように実際に荷物が郵送されてくと、思わず引っかかってしまうかもしれません。そのため様々な詐欺の形態を周知することが大事です。

予防策

  • QRコードをスキャンせず、送り主を公式や検索サイトで確認する。
  • 賞金などの甘い言葉に注意し、個人情報を求められたら拒否。
  • 日常的に家族や友人に情報を共有する。
  • 疑いがある場合は香港のAnti-Scam Helpline(18222)に連絡。英語で相談可能。

これらの対策を守ることで、リスクを減らせます。香港のデジタル化が進む中、こうした詐欺は巧妙化しています。常に情報を確認する習慣を身につけましょう。

Mr. イワミ

香港にいる人は今すぐ家族・友人に共有してください!

まとめ

  • 2025年11月頃から香港で急増
  • SF Express偽荷物+Taobao抽選券
  • QRコードで偽賞金サイトへ誘導
  • 個人情報入力で不正利用リスク
  • 香港警察が11月25日に警報発令
  • 不審QRは絶対スキャンしない

次回は12月22日 公開予定!

<著者プロフィール>

Mr. イワミ

香港とアジアの文化に携わりながら、警備のプロとしてリスクを未然に防ぎ安全を守る仕事をしています。
仕事の合間には街を歩いて香港の環境と状況を観察するのが楽しいです。

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この記事を書いた人

香港とアジアの文化に携わりながら、警備のプロとして安全を守る仕事をしています。

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