
このコラムでは、香港生活・香港ビジネスにかかわる安全保障のお話をご紹介します!
暴力犯罪の少なさとインフラの強さ
安心感と効率性を提供する都市
香港はビジネスを展開する実業家にとって、安心感と効率性を提供する都市として際立っています。その魅力は、暴力犯罪の少なさと優れたインフラに集約されます。2024年の香港警察データによると、総犯罪件数は94,747件と前年比で増加したものの、殺人事件は約23件、強盗は100件台と極めて低水準。日本の都市部と同等の安全性が保たれており、ビジネス活動における物理的なリスクはほとんどありません。
中環や湾仔といったビジネスエリアは警備が厳重で、夜間でも安心して移動できます。2024年にはCCTVカメラが615台新設され、年末までに2,000台設置が目標とされ、街の監視体制もさらに強化。太古や西営盤などの住宅地も治安が良く、深夜の帰宅でも不安を感じることは少ないです。
柔軟な働き方を実現するインフラの充実
インフラの充実も香港の大きな強みです。2024年の世界銀行評価でビジネス環境ランキングの上位を維持し、高速通信網、国際空港、最新の会議施設が揃っています。金融規制の透明性が高く、中小企業が迅速に事業を立ち上げられる点が特に評価されています。
オフィスビルは24時間稼働し、柔軟な働き方をサポート。2023年に新設されたデジタルフォレンジック施設は、コンピューターやスマホからデジタル証拠を収集・分析し、サイバー犯罪を解決する専門拠点として、技術面での犯罪対応力を向上させています。
MTR(地下鉄)は朝から深夜まで効率的に運行し、尖沙咀での接待後でも安全に移動できます。深夜1時以降は運行が終了するため、タクシーやナイトバス、Uberが便利な代替手段に。特にUberはキャッシュレスで利用でき、深夜の移動をスムーズにサポートします。こうした基盤は、商談や業務に集中できる環境をしっかりと提供します。
暴力犯罪は45,315件のうち約1%未満
香港の暴力犯罪の少なさは、ビジネス活動の安心感を強力に支えます。2024年上半期の統計では、暴力事件は総犯罪45,315件の約1%未満に留まり、駐在員やビジネスマンが危険を感じるケースは稀です。インフラの強さはグローバルなビジネス展開を後押しし、新規参入者にとって魅力的な都市となっています。香港は安全と効率性を求める実業家にとって光り輝く場所と言えるでしょう。
しかし、この光の裏には影が潜んでいます。次回第2回では、香港ビジネスを脅かす詐欺リスクの多さとその対策に迫ります。
安全な環境を最大限に活かすためにも、見逃せない課題にご注目ください。
まとめ
- 暴力犯罪の低さ: 2024年、殺人約23件、強盗100件台で日本並みの安全性。
- 安全なエリア: 中環や湾仔は夜間も安心、CCTV615台新設で監視強化。
- 優れたインフラ: 高速通信、空港、会議施設が充実、24時間稼働オフィス。
- ビジネス環境: 2024年世界銀行ランキング上位、中小企業に有利。
- 移動の効率性: MTRは深夜1時まで運行、以降はタクシー、ナイトバス、Uberが便利。
- 安心感: 2024年上半期、暴力事件は総犯罪の約1%未満でリスク低い。
<著者プロフィール>
Mr. イワミ
香港とアジアの文化に携わりながら、警備のプロとして安全を守る仕事をしています。施設やイベントの特性に合わせたセキュリティ計画を立て、リスクを未然に防ぐことに力を入れています。日本のきめ細やかな視点とグローバルな感覚を活かし、現場から管理まで堅実に対応。仕事の合間には街を歩いて周囲の状況を観察したり、新たな改善点を見つけたりしています。あなたの安全と目標を一緒に守るパートナーになれれば嬉しいです。
