本土客増加と観光需要の再拡大
2026年は香港を訪れる中国本土からの観光客が大幅に増加すると予測されています。香港では旧正月にかけてホテルなど宿泊予約も埋まっており、香港の主要産業である観光業はコロナ禍前への回復が見込まれています。
中国本土の観光客が増加した背景には、香港で花火やパレードなど旧正月イベントの開催が決定したこと、そして日本への渡航自粛も少なからず影響しているようです。香港はもともと観光インフラが整っており、観光地は清潔で便利に整備されていますが、ますます増える観光需要に更なる収容能力の向上が必要になってきました。近年はSNSで紹介され話題になった郊外のスポットなど、定番の観光地ではない場所へ観光客が押し寄せるケースも多くなり、交通アクセスの利便性向上や周辺住民の環境変化への適応が必要となっています。

SNS発の“生活圏”観光地化
例えば、すっかり有名になった鰂魚涌のモンスターマンションは、元々は一般市民が暮らす集合住宅に過ぎませんでしたが、映画「トランスフォーマー」のロケ地で一躍有名になりました。密集した高層の集合住宅が作り出す独特な景色は、香港の人口密度を凝縮させたような様相で、話題になると観光客からプロの写真家まで様々な人が押しかけました。2018年頃のピーク時には住民以外の立ち入りが禁止になるほどでしたが、コロナ後には観光客の訪問が再び許可されるようになりました。ドローンでの撮影は禁止されています。

同様の集合住宅では彩虹邨 (チョイホンマンション)も、カラフルな外壁が有名で、屋上のバスケットボールコートとの対比がフォトジェニックなことから有名になりました。しかしこの彩虹邨は建物の老朽化から、取り壊しと建て替えが予定されており、現在まさに住民が移り住むための公営住宅を準備しているとことです。取り壊される前に一目見ておきたいと多くの観光客が写真を撮りに訪れています。


映画ロケ地が呼ぶ新たな人流
MTR牛頭角駅から徒歩5分ほどの場所にある偉業街行人天橋 (Wai Yip Pedestrian Bridge)は、映画「恋の紫煙(原題:志明與春嬌)」で使われて人気となったMTRの車輛のような形をした、一風変わった歩道橋があります。高度成長期に建てられたレトロで可愛らしい形に、映画を見た多くの人がわざわざ足を運んで写真を撮りに集まってきます。
牛頭角・偉業街行人天橋 ※複数写真あります!
西貢エリアにある小さな廃墟の島、鹽田梓(Yim Tin Tsai)は、近年アートの島として注目されています。この島では木彫りの彫刻、カラフルな鳥小屋の塔など様々なアート作品が見られます。もともと客家族のカトリックの村で、その歴史は長く、島の名の通り塩田でした。教会など文化遺産があり近年はアートフェスタが開催されるなど、インスタ映えする写真が撮れる秘境スポットとして人気が高まっています。
西貢・鹽田梓(イムティンツァイ)※ 複数写真あります!
そもそも香港映画は香港内のあちこちで撮影されているので、いわば街全体がロケ地と言えます。香港はどんな日常の景色も、写真に収めればフォトジェニックに映る不思議な街です。
まとめ
- 本土客増で観光需要が急回復
- 旧正月イベント開催が来訪を後押し
- SNS発で生活圏が新観光地化
- モンスターマンション再び人気
- 彩虹邨は老朽化で建替え前に注目
- 映画ロケ地巡りが新たな人流を創出
(記事提供:H.S. Planning 2026年2月15日掲載コラム)
























