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【経済コラム】2026年1月から:喫煙・医療・児童保護など香港で制度改正相次ぐ

2026年1月から、香港では各種制度の改正などが予定されています。

目次

喫煙に関する新たな条例

罰金HKD3,000へ引き上げ

まず、2026年1月1日より喫煙に関する新たな条例が施行されます。公共の場所での禁煙に違反した場合、従来の罰金HKD1,500がHKD3,000に増額されます。禁煙エリアも拡大され、保育施設や学校、高齢者等の介護施設、病院や診療所などの出入口付近3メートル以内は禁煙エリアとなります。また、タクシースタンド、バス停等の公共交通機関の乗車待ちで列に並んでいる時間の喫煙も違法となります。

2027年にはフレーバー付きタバコの販売禁止も予定

香港のタバコ事情はこれまでも厳しく、すでに2022年4月から電子タバコや加熱式タバコ等、代替喫煙製品の輸入・販売・使用が禁止されています。今後2027年にはメンソール以外のフレーバー付きタバコの販売禁止、違反の場合は罰金最高HKD50,000に加え禁錮6か月となる予定です。

公立病院の医療費引上げ

救急外来はHKD180からHKD400に

同じく2026年1月1日より、香港の公立病院の医療費が大幅に改定されます。

  • 救急外来:香港ID保持者HKD180→HKD400、香港ID非保持者HKD2,100
    • ただし心肺停止や脳卒中など緊急性が高く重篤な患者は免除。
    • 骨折、風邪など緊急性が高くない場合に適用される。
  • 一般外来: HKD50→HKD150
  • 薬剤費:HKD5/種類(4週間分まで)

医療費免除上限は年間HKD10,000に

背景には香港の人口高齢化による需要増があり、政府の財政負担の軽減を目的としています。しかし今回の新制度による低所得者の経済的負担を緩和するため、医療費減免制度が拡大され、公立病院の医療費用に上限として一人当たり年間HKD10,000が設定されました。上限を超えた患者はアプリ「HA Go」で申請を行うことで、上限以上の支払いが免除されます。

雇用条例改定で「連続性雇用契約」適用条件が緩和

週の勤務時間が18時間以上から17時間以上へ引き下げ

続いて2026年1月18日より、雇用条例の改正で「連続性雇用契約」の適用条件が緩和されます。週の勤務時間が18時間以上から17時間以上へ引き下げられ、また週17時間以下であっても直近3週間で合計68時間勤務であれば継続雇用と見なされます。

これにより非正規雇用者やパートタイム労働者の福利厚生の適用対象が拡大され、有給休暇、病気休暇、法定休暇などの取得がしやすくなります。労働時間の計算方法が柔軟になることで、従業員が連続性雇用契約の要件を満たしやすくなり、労働市場の公平性を高めることになります。

児童虐待の報告義務制度が発効に

そして2026年1月20日より、児童虐待の報告義務制度が発効します。これまで香港では児童虐待について「職務上の配慮義務」が議論されていたものの、法的な報告義務がありませんでした。法律では教育、福祉、医療など25種類の専門職が「指定専門職」として義務付けられ、虐待が疑われた場合や危険を発見したらできるだけ早く報告する義務が課されます。違反した場合HKD50,000の罰金、最高3か月の懲役で、報告者の身元を故意に漏らすことも違法にあたります。また報告した者が責任追及の対象とならないよう法律で守られています。

まとめ

  1. 公共の禁煙違反罰金が3,000HKDに倍増
  2. 禁煙エリアが学校・病院周辺などへ拡大
  3. 公立病院の医療費が大幅引き上げ
  4. 年間医療費上限1万HKDの減免制度導入
  5. 連続性雇用契約の条件が緩和され対象拡大
  6. 児童虐待の報告義務が専門職に法的義務化

(記事提供:H.S. Planning 2025年12月31日掲載コラム

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この記事を書いた人

広東語が好き、おうちで香港料理に挑戦中。

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