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【経済コラム】FPS(轉數快)と中国IBPSが連携

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香港と中国本土の間でリアルタイム送金が可能に

「Payment Connect(跨境支付通)」

2025年6月22日より、香港の決済システム「FPS」と、中国本土のインターネットバンキング決済システム「IBPS」が連携し、香港と中国本土の間でリアルタイム送金ができるサービス「Payment Connect(跨境支付通)」の運用が始まりました。

これにより香港と中国本土の間での越境送金をダイレクトに実行できるようになります。

「Payment Connect(跨境支付通)」は銀行ごとに対応。画像はHSBCの案内ページ。

送金額の上限、各銀行へのリンクなどは香港金融管理局のウェブサイトを参照してください。
Payment Connect | Hong Kong Monetary Authority

送金限度額は一日1万香港ドルまで

香港から本土向けに送金する場合、利用者は香港IDカード保有者が対象、必要なのは送金先の携帯電話番号か口座番号のいずれかです。

サービスは24時間対応で、送金限度額は一日1万香港ドル、一年の上限は20万香港ドルまでです。中国から香港向けの送金は、利用者は中国本土の身分証の保有者が対象、サービスは朝7時~23時まで、送金限度額は米ドルで年額50,000ドル相当です。

手数料は無料!利便性が高いFPS

携帯番号、メールアドレス、FPS IDなどで送金が可能

香港のFPS (Faster Payment System/轉數快)は2018年9月30日からサービスを開始した金融決済システムで、日常生活に広く浸透しています。FPSにより相手の口座番号がわからなくても、相手の口座に紐づけされた携帯番号、メールアドレス、FPS IDなどで送金が可能になりました。

家賃、公共料金、医療費など様々なシーンで利用

手数料も不要で、送金口座と受取口座の銀行が異なっていても無料です。家賃、公共料金、医療費、お店での支払いなど様々なシーンで利用されています。またFPSは銀行間だけでなく、香港の交通系ICカードのオクトパス、電子決済サービスのAlipay、Wechat Payなど他の決済システムとも相互送金でき、多様化する決済手段の垣根を越えて自由に送金ができる画期的なシステムです。

FPSはASEAN諸国でも急速に拡大しており、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシアなどでもサービスが開始されており、将来的には本土以外とも連携が進む日が来るかもしれませんね。

まとめ

  • FPSとIBPSが連携し送金可能に
  • 香港と中国本土で即時送金対応
  • Payment Connectが6月22日始動
  • 香港ID・携帯番号で送金できる
  • 送金上限は日1万HKD・年20万HKD
  • FPSは手数料無料で日常に浸透

(記事提供:H.S. Planning 2025年7月15日掲載コラム

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この記事を書いた人

広東語が好き、おうちで香港料理に挑戦中。

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