18回まで続いた「金融都市香港で始める!資産運用のAtoZ」は、執筆ご担当者が二十八智大さんにバトンタッチします。これに伴い、プチ・リニューアル版として「若手保険ブローカーが語る資産づくり入門」を開始いたします! 第3回目は、「いつの間にか変更されていたHSBCのルール」です!
当コラムでは、等身大の運用のお話を共有したいとおもいます!
【第3回】いつの間にか変更されていたHSBCのルール
皆さま、こんにちは。
「少しずつ暖かくなり、春の訪れを感じている今日この頃……」なんて、AIが書いたようなコラムを見飽きている皆さま、ご安心ください。
春と言えば、出会いや別れ、あるいは桜を思い浮かべるのが一般的ですが、銀行口座を保有する皆さまにとっての「春」は、もっと実利的なものです。
花粉の飛散量よりも、HSBCのルール変更という名の「不意打ち」の飛散量の方が、よほど私たちの目と鼻(そしてお財布)を刺激するのではないでしょうか。
本日は、そんな「春ののどかさ」を吹き飛ばす、HSBCの最新ルールについてお伝えします。


4年ぶりの再会と、積もる「後悔」の利子
さて、つい先日、4年ぶりに香港へ遊びに来た友人と再会しました。
渡航前から「今の香港はどうだ?」と盛んに情報交換をしていたのですが、再会して開口一番、彼は私にこう詰め寄ったのです。
「なぜ、日本へ帰る前にあのことを教えてくれなかったんだ……!」
再会の感動をかき消すほどの、切実な嘆き。
彼が直面していたのは、4年という歳月がもたらした「海外銀行口座」と「資産運用」の、あまりに大きな後悔でした。
「後回し」という名の、最も高くつくコスト
香港を離れる前、皆さんはまさに「戦場」のような日々を過ごされます。
業務の引き継ぎ、引っ越しの段取り、連夜の送別会ラッシュ、そして久しぶりの日本生活に向けたご家族のケア……。
こうした怒涛のスケジュールの中で、お金のことはついつい「後回しリスト」の最下位に沈みがちです。
しかし、実はこれこそが「一番最初に確認し、手を打っておくべき最優先事項」なのです。帰国してから気づくのでは、遅すぎるのです。
日々目まぐるしく変わる「ルール」の冬眠
なぜ皆さんが帰国後にこれほど「後悔」するのか。その最大の理由は、海外口座特有のシビアなルールにあります。
私の友人の場合、帰国後のバタバタで2年間口座内に動きがなかったことが致命傷となり、口座が「凍結」という名の冬眠に入ってしまいました。
世間は春を迎えようとしているのに、彼の口座だけは極寒のままです。
銀行によっては、わずか12ヶ月間アクションがないだけで冬眠を迎えるケースがあります。


「放置しても大丈夫」という甘い期待は、海外では一切通用しません。友人は肩を落として言いました。
「事前に知っていれば、自分の誕生日や家族へのプレゼントを一年に一回このカードで買って、口座に『動き』を作っておいたのに……」
もしこの記事を読んでいるあなたが今まさに帰国前であるなら、荷造りよりも先に「口座の生存確認と維持ルール」をチェックすることを強くお勧めします。
2026年1月、密かに幕を開けた「新ルール」の衝撃
さて、ここからが本題です。もし日本に帰国されている友人が周りにいたら、この「2026年1月1日」から適用された新ルールを必ず伝えてあげてください。
実はHSBC、外国人(香港IDなし)に対する口座維持手数料の基準を、サイレントにアップデートしております。
2026年1月1日からの新基準
- 2026年1月1日より前に開設した口座: 引き続き無料
- 2026年1月1日以降に開設した口座(※HKIDなしの場合):
- 残高 HK$10,000以上:口座維持手数料 無料
- 残高 HK$10,000未満:口座維持手数料 HK$100 / 月
友人は、2026年以前に口座を開設していたはずでした。
しかし、凍結解除の手続きの際、あろうことか「新しい口座」として再設定されてしまった可能性があるのです。
窓口で何気なく「HK$10,000だけは入れておいてください」と念押しされた理由。
その小さな疑問を掘り下げていくと、毎月100ドルを徴収されるという大きな罠が潜んでいました。
資産の「放置」は最大のリスク
投資の世界には、「眠っている金は、何も生まないばかりか、手数料に食い潰される」という(私の自作ですが)格言があります。
特に海外口座は、維持するだけでも「情報のアップデート」というコストがかかります。
せっかく築いた資産を、つまらないルール変更で目減りさせないために。そして、私のように友人から逆恨みされないために、
今一度ご自身の口座状態を「棚卸し」してみてはいかがでしょうか。
「私の口座、もしかして冬眠中?」と不安になった方は、春の目覚めのお手伝いをいたしますので、いつでもご連絡ください。
次回の配信もお楽しみに!
まとめ
- 海外口座は放置で凍結
- 凍結解除で新口座扱い
- 新ルールは2026年1月開始
- HKIDなしは残高基準必須
- 1万HKD未満は月100HKD徴収
- 情報更新が最大の防御策
筆者プロフィール
二十八 智大
- Insurance110香港所属
- 110Financial Support認定FP
2020年に香港へ渡り、翌年に香港の保険と出会ったことをきっかけに金融の道へ。2022年にInsurance110へ入社し、海外在住者へ「なぜ運用や投資が大事なのか」をわかりやすく伝えることを大切に活動中。海外FPとしての視点と、保険仲介人資格(Paper1・3)を活かした実務的な提案が強み。高校時代は、名門高校野球部所属の元甲子園球児!















