【第9回】万引きの推移から見る香港の最新安全事情
皆さん、こんにちは。香港はビジネスの活気あふれる街ですが、万引きの動向を見ることで学べることもあり、安全意識を高めてくれます。万引きは店舗の負担だけでなく、私たちの日常の信頼を揺るがす問題なのです。今回は、2017年から2025年までの万引き犯罪の推移と最新事情、社会の変化について香港警察の公式データに基づいた正確な情報をまとめました。
万引き犯罪の推移
万引きの推移を見ていきましょう。香港警察の統計によると、2017年には9,556件が発生し、2018年には7,804件と減少。2019年は7,008件とさらに減少し、コロナ禍の2020年には7,756件と増加に転じました。2021年は7,187件、2022年6,436件と再び減少し、経済回復の2023年には8,221件と急増。2024年は8,764件とさらに増えましたが、2025年の1-6月では3,994件と減少傾向です。
このトレンドを振り返ると、2017年から2019年に減少基調で、コロナ禍で変動がありましたが、2023年以降は経済活発化で増加。2025年の半期データで減少に転じているので、対策の効果が表れているのかもしれません。ただ、コロナ前後の変動が大きい点が特徴です。

最新事情
2025年の最新データによると、1-6月で万引きは3,994件と前年同期比-9.5%減少。再犯率は7%前後で、動機は経済苦やストレス、衝動が多く、支払い能力のある人も犯行に及びます。特に観光地やショッピングエリアで多発しています。

社会事情
万引きの増加は、社会の移り変わりを反映しています。コロナ後の経済回復で店舗利用が増え、機会が拡大。一方、ストレス社会で衝動万引きが目立ちます。また、転売目的が日本と同様約2割を占め、経済格差が助長。メンタルヘルスの問題も背景にあり、社会支援が必要です。

対策としては、商品タグによる万引きゲート、カメラ監視、ブラックリスト化、AI顔認証が台頭しており、今後に期待です。
店舗で怪しい行動を見かけた際の店員への報告はすごく喜ばれます。皆さんの協力によって犯罪を減らましょう。
まとめ
- 2017〜2019年は万引き件数が減少
- コロナ禍で一時的に件数が増加
- 2023年以降は経済回復で再び増加
- 2025年上半期は前年比で減少傾向
- 動機は経済苦・ストレス・衝動など
- AI監視など新技術による対策が進展

皆さんの協力が犯罪を減らします!
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<著者プロフィール>
Mr. イワミ
香港とアジアの文化に携わりながら、警備のプロとして安全を守る仕事をしています。施設やイベントの特性に合わせたセキュリティ計画を立て、リスクを未然に防ぐことに力を入れています。日本のきめ細やかな視点とグローバルな感覚を活かし、現場から管理まで堅実に対応。仕事の合間には街を歩いて周囲の状況を観察したり、新たな改善点を見つけたりしています。あなたの安全と目標を一緒に守るパートナーになれれば嬉しいです。

