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地元の素材を使ったフュージョン・ガストロノミーを香港で「Ç Cedilla」

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いつでもどこでも「地産地消」を貫く

フレンチシェフ、北海道から香港へ

フレンチレストラン「Ç Cedilla(セディーユ)」は、今年3月に尖沙咀にオープン。シェフを務めるのは、北海道出身の二本柳眞さんです。二本柳さんは、2007年に「ミクニ サッポロ」に入店、副料理長を経て2018年には同店の料理長に就任。食材そのものの魅力を尊重し、素材の持つ個性を引き出す調理を追求する姿勢が二本柳さんのスタイルです。

香港での新たな挑戦を始めた二本柳さんは、香港の食材と食文化を取り入れる「ローカル・ガストロノミー」のアプローチを取っています。

「地産地消」を掲げ、香港の市場やオーガニック農家を訪れ、自身の目で食材を確認して仕入れているのだとか。さらには、雲南省まで足を運んで食材を探し、専任の仕入れ係を雇用するなど、食材選びへの情熱を感じさせます。

「肉醤」「パン酵母」も自家製!

また、調理の決めてとなる調味料や出汁もすべて自身の手で手掛けます。白菜を発酵させた「自家製発酵白菜」や、牛のクズ肉と日本の麹を使った「肉醤(にくびしお)」、製パンにも自家製の自然酵母を育てるなど、徹底しています。

二本柳さんの料理は、香港の食材や文化を取り入れつつも、フレンチの手法にのっとった、素材を生かし、滋味が際立つ構成となっています。たとえば、オードブルのメニューには「Duck Pâte en croute with green salad and 佳花醤」や「Strasbourg Sausage with choucroute 八角 sauce」と言った風に、伝統的なフランス料理に香港らしいエッセンスが加わったものが並び、Cedillaならではのオリジナリティあふれるプレゼンテーションとなっています。

ソムリエも常駐、ベストマリアージュが楽しめる

さらに、Cedillaにはフランスで5つ星レストランの経験を持つソムリエ、ビクターさんが常駐しています。二本柳さんの料理に最適なワインを選び抜き、料理とワインの絶妙なペアリングを提案しているといいます。「シェフの想像を超えるお皿を目にするたび、どのワインを合わせるか考えるのが楽しい」と語り、二本柳さんの創造的な料理に深い敬意を表しています。

「Cedilla」は地元の食材とフランス料理の伝統を融合させた独自のスタイルで、香港のグルメシーンに新風を吹き込んでいます。料理と食材、生産者とのパートナーシップを通じ、食の新たな可能性を追求する二本柳氏の姿勢は、新たな食文化の幕開けを予感させてくれます。

「Ç Cedilla(セディーユ)」シェフの二本柳眞さん(左)、ソムリエのビクターさん(右)。

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この記事を書いた人

香港大好き20余年。マラソン超遅ランナー

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