香港・湾仔の繁華街にある誠恩堂針灸院は、1999年の開業以来25年以上、口コミのみで患者と向き合ってきました。一回完結の明確な料金と、症状に合わせた柔軟な施術を大切にする鍼灸院です。
香港中医制度と共に歩んだ鍼灸院
1999年、香港で中医学が法制化された年に誠恩堂針灸院は開業しました。淺井誠先生は日本で国家資格を取得後、香港で治療を開始します。「それまでは誰が鍼治療をしてもよかった時代でした」と当時を振り返ります。日本では医師の指示のもとリハビリテーション科で経験を積み、基礎を固めたうえでの香港進出でした。
湾仔の繁華街ビルに院を構え、派手な広告やホームページは一切持たず、患者の紹介のみで診療を継続。淺井先生は、日本語はもちろん中国語、広東語も堪能で、日本人駐在員や長期滞在者、香港の患者さんまで幅広い患者層に支えられ、25年間治療を続けています。
治療に一貫している三つの考え方
一回完結のわかりやすい料金体系
治療費は一回あたり450香港ドルのみです。「針の本数で分けるとややこしい」と淺井先生。一本でも二十本でも同じ料金にすることで、患者が治療内容を気にせず受けられる環境を整えています。


症状を起点にした柔軟な診療
初診では「今回何が気になりますか?」と必ず尋ね、そこから治療方針を決めます。針が初めての人にも経験者にも、その日の状態に合わせた施術を行い、時間は45〜50分を目安としています。
広告に頼らない信頼重視の姿勢
誠恩堂針灸院には看板的な宣伝はありません。「患者さんが連れてきてくれるんです」と淺井先生。長年の積み重ねが信頼となり、自然に次の患者へとつながっています。

変わらず続けるための現実的な視点
「特別なことは何もしていません」。淺井先生はそう言います。家賃の上昇や人の入れ替わりが激しい香港で、無理に規模を広げず、今の形を維持することを重視しています。日本人コミュニティの変化も25年間見てきましたが、「2〜5年で帰る方が多い中、続けるには淡々とやるしかない」と語ります。
多いのは仕事からくる過労や加齢から、身体の節々を傷めて通院されるケース。「もう少し早くいらっしゃれば…と思うことも多いですが、香港の忙しい生活のなかではなかなかむつかしいのでしょうね。施術のおかげでだいぶよくなりました、と言っていただけるとやはりうれしいですね」。
過去には中国での武術修行など異色の経験もある淺井先生。現在の診療においては、目の前の患者と向き合い、日々の治療を積み重ねる姿勢こそが、誠恩堂針灸院の魅力です。
まとめ
- 香港法制化と同時に始まった鍼灸院
- 25年間口コミのみで継続
- 一回完結の明朗会計
- 症状重視の柔軟な施術
- 広告に頼らない信頼経営
- 続けることを最優先する姿勢


