モルックとは?
モルックとはフィンランド発祥のスポーツ。
木の棒を投げて木の棒を倒し、先に50点取った方が勝ち。
ボーリングとダーツを合わせたようなスポーツ、と言われています。
激しい動きを必要としないので、子供からお年寄りまで、年齢や性別を問わず楽しめるユニバーサルスポーツです。
モルックの詳しいルールはこちら。
【第11回】第20回モルック世界大会 ポーランド大会に参加!
8/14~17にかけて、ポーランドにてモルックの世界大会が開催されました。
香港からも3チームが参加しましたので、その模様をリポートします。

年に一回のモルッカ―の祭典である世界大会も、今年ではや20回目。この記念すべき20回目は、初のポーランド開催でした。
「ゴウォッチズナ」ってどこ?!
開催地はポーランドの首都ワルシャワから北西に約80km離れた謎の街『ゴウォッチズナ』。
地理マニアでもある私は、スポーツの世界大会を開催できる規模の街であればだいたい聞いたことがある筈なのですが、この『ゴウォッチズナ』という街は全く耳にしたことがありません。
Gołotczyznaというスペルもどう発音するのか分からなかったし、家にある地図帳を見てもこの地名は載っていない。
グーグルマップで検索すると出て来ましたが、サムネイルはただの森の中のような画像…。
これ、微妙に『ブレアウィッチ』*感あるな‥。
*モキュメンタリー映画として知られた『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(1999年)のこと。

ストリートビューで確認すると、僅かに人家も出てくるので、集落はそれなりにあるのでしょうが、店舗やホテルなどは一切ない様子。
どうやらとんでもない田舎町のようです。
うーむ、さすがモルック。
世界大会がこんな田舎町で開催されるとは…。
香港から16時間かけて会場へ到着
香港から16時間かけて、とりあえずワルシャワin。
そこからはレンタカーでゴウォッチズナを目指します。
ワルシャワの郊外を抜けると、小麦やトウモロコシ畑、牧場などの連なる道がひたすらまっすぐ続きます。
まるで北海道のような景色です。
途中、「鹿に注意!」や「ヘラジカに注意!」の道路標識をいくつも目にしました。
約二時間走り、ゴウォッチズナに到着。
ゴウォッチズナにはリアルに何もないので、近郊のチェハヌフという街に宿を取りました。
ちなみに、このチェハヌフにはいくつか宿やスーパー、レストランがありましたが、決してツーリストが訪れるような街ではありません。
今回は図らずもかなりお世話になりましたが、この世界大会に参加しなかったら一生縁は無かったでしょう…。


さて、会場は、「ゴウォッチズナ家庭教育娯楽公園」なる何とも厳めしい名前の公園。
さすがは東欧ポーランド、そこはかとなく社会主義の残り香が漂います。
しかも、特に看板も無く、街道を外れた細い道を入ったところにある公園です。
これ、ナビが無かったら100%辿り着かないでしょう…。
昨年、函館の街全体で盛り上げてくれていた世界大会とはエライ違いだ…。
いよいよ世界の猛者が集う会場へ
しかし、そうは言っても世界大会です。
公園の入り口に着くと、選手達でしょう、受付テントに大勢の人が群がっています。
背の低い建物には世界各国の国旗もはためいています。
遠くで、色とりどりのユニフォームに身を包んだ選手たちが既にウォームアップしているのも見えました。

お~、これこれ、まさしく世界大会!
ワクワクするのと同時に、程よく体が強張るのを感じます。
私たちも、受付で選手用のリストバンドを受け取り、手続きを済ませます。
いよいよ世界大会開幕です。


興奮とは裏腹に、香港チームは渋いスタート
ペア戦も国別対抗戦も振るわず
が、しかし…。
残念なことに、香港チーム、全然調子が上がりません。
初日の14日はペア戦のウォームアップマッチ。
15日は国別対抗のネイションズカップ。
両日とも、全く見せ場なく試合を終えてしまいました。
特に、ネイションズカップは、一年を費やして香港最強メンバーを選抜し、チームを編成。
世界一を目指して臨んだにも関わらず、いつもの実力が出せないまま予選で敗退、決勝トーナメント進出を逃すという悔し過ぎる結果に。
初戦の相手が王者フィンランドというクジ運の悪さもありましたが、予想外の結果となり香港チーム全体にショックが広がりました。


気を取り直して、チーム戦に挑む
でも、ここでガッカリしてばかりもいられません。
16日と17日は本戦(MM)といわれる4人一組のチーム戦が開催されます。
この本戦では、過去、香港チームは予選は突破しているものの、全て決勝トーナメント一回戦で敗れています。
せめてこの記録は更新せねばなりません。


香港からは3チームが出場。
AnsonやWymanを中心とするVictoriaチーム、協会会長Mr Looや私を中心とするYumchas、香港モルック協会ファウンダーであるKennedy率いる家族チーム。
以上3チームで過去最高順位の更新を目指します。
16日は予選リーグ7試合+決勝トーナメント一回戦を行う最もハードな日程(予選は一試合2set、決勝トーナメントは3set先取)。
先ずは、AからUまでの20グループ(1グループ8 or 9チーム)に分かれての予選リーグです。
「Yumchas」チームは強豪揃いの「グループM」に
ここからは、私が所属するYumchasの試合をメインにレポートしますが、グループMに振り分けられたYumchasはネイションズカップに続いて組合せが最悪。
初戦が昨年の世界チャンピオン「明石モルック俱楽部」、二戦目が前々回の世界三位エストニアの「EST」、三戦目は今年の欧州三位フランスの「L‘equipe Eud’Molkky」。
このメンツでは、全敗も十分にあり得ます…。


しかし、この強豪との三連戦を4勝2敗で切り抜ける上々のスタート。
これで予選リーグ突破は間違いないと誰もが思いました。
だけど、ここで油断したのが悪かった。
その後のフィンランド勢2チーム、地元ポーランドの家族チーム、スイスのおじさんチーム、スロバキアの酔っ払いチーム(ふらふらになりながらモルックしてる!)との五連戦を5勝5敗でフィニッシュするという惨憺たる有様。
予選通過するも決勝Tは強豪と組み合わせ
トータル9勝7敗となり、何とか予選リーグは通過したものの、下位通過となった為、決勝トーナメントでは上位通過の強豪との対戦が組まれる予定に。
強豪には奮闘するものの、その他の相手に勝ちきれないという噛み合わない予選となってしまいました。

